その名前を見た瞬間、胸が少し熱くなったドラゴンズファンも多いはずだ。
阿部寿樹、古巣・中日ドラゴンズ復帰。
戦力外を経ての再契約。
数字だけを見れば「ベテランの補充」に過ぎないかもしれない。
だが、この復帰は今の中日ドラゴンズにとって、想像以上に大きな意味を持っている。
本記事では、阿部寿樹が中日に復帰した理由について徹底的に解説します。
中日を知り尽くした男、それが阿部寿樹
阿部寿樹は派手なスター選手ではない。
だが、「いなくなると困る選手」だった。
チャンスでの右方向への一打。
内野の複数ポジションを守れる安定感。
そして、どんな立場でも準備を怠らない姿勢。
中日が長く得点力不足に苦しむ中で、阿部は“計算できる存在”としてチームを支えてきた。
勝つために必要な仕事を、淡々とこなす。
それが阿部寿樹という選手だ。
トレード、そして戦力外 ─ それでも野球を続けた理由
2022年オフ、涌井秀章とのトレードで楽天へ移籍。
ドラゴンズファンにとっては、突然の別れだった。
楽天では思うような結果を残せず、最終的には戦力外通告。
キャリアの終わりを意識しても不思議ではない状況だった。
それでも阿部は、ユニホームを脱がなかった。
「まだできる」
その自負がなければ、もう一度プロの世界に戻ることはできない。
この“簡単に諦めなかった時間”こそが、今回の復帰の重みを増している。
なぜ今、中日は阿部寿樹を必要としたのか
今の中日ドラゴンズは、若手主体のチームだ。
勢いはあるが、シーズンを通して戦い抜くための経験値はまだ足りない。
ここで必要なのは、
- レギュラーでなくても準備できる選手
- 結果が出ない若手を支えられる存在
- 勝負の厳しさを知っているベテラン
阿部寿樹は、そのすべてを満たしている。
スタメンでなくても価値がある。
代打でも、守備固めでも、ベンチでも仕事ができる。
こうした選手がいるかどうかで、チームの“底力”は大きく変わる。
「帰ってきた」のではない、「必要とされた」
古巣復帰という言葉は、どこか感傷的だ。
だが今回の契約は、情だけで成立したものではない。
中日は、今のチームに阿部寿樹が必要だと判断した。
阿部自身も、自分の立場と役割を理解した上で戻ってきた。
「まだ若いと思っている」という言葉は、
単なる強がりではなく、覚悟の表れだろう。
まとめ:阿部寿樹の存在が示す、ドラゴンズの“変化”
優勝請負人ではない。
だが、強いチームに欠かせないピースだ。
阿部寿樹の復帰は、
中日ドラゴンズが“一気に変わろう”としているのではなく、
“一つずつ積み上げよう”としている証でもある。
勝つチームには、こういう選手がいる。
目立たなくても、チームを支える存在が。
再びドラゴンズのユニホームを着た阿部寿樹。
その背中は、きっと若い選手たちに多くを語ってくれるはずだ。
静かだが、確かな一歩。
この復帰は、ドラゴンズの未来にとって決して小さくない。


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